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今朝見た悪夢の話

俺の家の2階に若い男と女がいる。2人の関係性は分からないが両方ともぐったりとしていて動かない。死んではいないだろうが傷が酷い。顔や体は青あざや出血だらけで、至る所が醜く腫れ上がっている。膿と血と脂が混ざったような臭いもしていた。理由は明白で、俺がめちゃくちゃに殴ったからだ。ただなんで殴ったのかは分からない。とくに気付いたらそうなっていたとしか言いようがない。特に恨み等も無いし、何なら見知らぬ顔だ。

 

恐らく罪に問われるやつだろう、と分かると一気に怖くなってきた。なぜだか無性に顔を洗いたくなってきたので洗面所にドタドタと走り、眼鏡も外さないでざばざばとぬるい水に顔を埋めた。タオルを取り、鏡を見ると俺の顔はどう見ても俺の顔では無かった。痩せ型、というよりはガリガリの男で身長も随分小さい。水滴だらけの分厚い黒縁の眼鏡をかけ、目は線のように細く、頬にはニキビがいくつもあり、上の前歯が2本唇からはみ出ていた。

 

その瞬間に俺という存在が目の前のこいつにアップデートされた感覚があった。この辺は夢の中特有の感覚なので上手く表現できない。とにかく一切の違和感なく生まれた時から自分はこうだった、という認識が初めからあったような状態になった。

 

テレビをつけると男女が行方不明というニュースをアナウンサーが読み上げていた。もちろんあの2人だった。捕まるのも時間の問題なんだな、と分かるといよいよ手足が震えてきた。

 

震えておぼつかない手で携帯を開き、とりあえずTwitterを見てみた。昔好きだった女の子がすごく不潔な見知らぬ巨漢と東京タワーの前で仲睦まじそうな自撮りを撮って投稿していた。自分が全否定されたような気持ちになった。同時に、パトカーが家の前を走って行った、みたいな内容のツイートが写真付きで投稿されていた。パトカーの後ろには見慣れた建物があった。俺の家のすぐそばにある学校だった。

 

愕然としながら携帯をポケットにしまい、顔を上げると目の前の机に空のワイングラスが置いてあった。その瞬間に光明が差した。これを2階に持っていけば俺は救われる。助かった。引っ掴んで階段まで走る。階段なんて初めからなかった。2階には行けない。馬鹿な。よく見ると天井の梁に掴まって上に行けそうになっている部分がある。俺はまだ終わっていない。どうにか梁に手をかけよじ登り、その上にワイングラスを置いた。

 

何も起こらなかった。なんでだ。俺を裏切りやがったのか。ふざけるな。ふざけるな!!!とにかく逃げなければ。外へ、外へ、外へ出なければ。

 

玄関の扉を開けると、すぐそこで父親の車が大破していた。後ろから追突されたような状態だった。家族にまで危機が迫っているらしい。慌てて履いてきたサンダルが両方とも右足用らしく、とても不快な違和感がある。半泣きになりながら走り出そうとした。

 

家のすぐ前の角から2人の警官が出てきた。慌てる様子もなく、2人ともニコニコとした恵比寿様のような顔でゆっくり歩いてきた。その内の1人が俺に向かって話しかけてきた。

 

「お兄ちゃんこの家の人かいなぁ??」

 

変に嘘をつかない方が良い、だいいち俺はこの家から出てきている。そう判断し、つとめて平坦なトーンで返答した。

 

「ええ、はい、そうっすよ」

 

警官は一層目を細めて応えた。

 

「あ、そうなんやぁ。」

 

そのまま続けた。

 

「単刀直入に言うんやけどな」

 

 

そこで目が覚めた。いやいや。意味が分からんすぎる。悪夢見るとあんま寝た気がしないからマジで嫌ンゴねぇ.......